2000年以後の「春の祭典」

小林 研一郎/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(2017)
CD(EXTON OVCL-00653)

ストラヴィンスキー
1.バレエ音楽「春の祭典」(1947年版)
2.バレエ音楽「火の鳥」組曲(1919年版)

 小林 研一郎指揮
 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
 録音 2017年4月12日(1)
     2017年4月21日(2)
  ロンドン、アビー・ロード・スタジオ

 小林研一郎がロンドン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮した「春の祭典」と「火の鳥」組曲です。
 バレエ音楽「春の祭典」は冒頭のファゴットのソロがきれいに響きます。続く木管楽器の響きの良さもまたいうことありません。クラリネットがよく響きます。ピッコロ、イングリッシュホルンも大変素晴らしい響きです。「春のきざし」は弦楽が厚い響きを出しています。パーカッションの大音響も聴きものです。ホルン・ソロが大変きれいな響きを出しています。「誘拐」のパーカッションの響きは素晴らしいです。迫力があります。金管とホルンの強奏もよく響きます。「春のロンド」では弦楽の厚みが素晴らしい響きです。タムタムと大太鼓の迫力がまた凄いです。金管の迫力ある響きも見事です。「敵対する町の遊び」は勢いがあり、金管の迫力ある演奏も凄いです。パーカッションの響きも素晴らしいです。「賢者の行進」は素晴らしい演奏です。パーカッションの響きも見事な演奏です。「大地の踊り」はそのスピード感とパーカッションの圧倒的な迫力は素晴らしいものです。これは凄い演奏です。
 第2部の序奏はよい響きで緊張感のある演奏です。「乙女たちの神秘的な踊り」で聞かれるアルトフルートとホルンはきれいな響きです。「いけにえの賛美」の前の和音から迫力があり、「いけにえの賛美」もまた凄い迫力です。管楽器とパーカッションの迫力が素晴らしい。緊張感があります。大太鼓の響きには圧倒されるようです。「祖先の呼び出し」はティンパニの強打と大太鼓のクレッシェンドが素晴らしい響きです。「祖先の儀式」ではイングリッシュホルンの良い響き、ホルンの強奏も見事な響きで、弦楽の厚みも素晴らしいです。パーカッションも素晴らしい響きです。「いけにえの踊り」の圧倒的な演奏は見事です。金管とパーカッションの響きが厚いです。後半の緊張感が素晴らしい。タムタムの響きもよく聞こえます。パーカッションは圧倒的な迫力です。最後は少し間をおいてピカドンで終わります。これは大変素晴らしい演奏です。絶賛したい名演です。

 バレエ音楽「火の鳥」組曲は序奏と5つの舞曲で構成されています。序奏の響きの良さは見事なものです。「火の鳥の踊り」、「火の鳥のヴァリエーション」は迫力のある素晴らしい響きです。「王女たちのロンド」も美しい響きの素晴らしい演奏です。木管やホルンがきれいに響きます。「カスチェイ王の魔の踊り」は冒頭から迫力満点です。素晴らしい響きです。大太鼓は迫力があります。「子守歌」のファゴットが表情豊かに演奏されます。「フィナーレ」のホルン・ソロはこの曲の聴きどころですが、やわらかなホルンが豊かな響きで演奏しています。フルートも良い響きです。終結は迫力があります。小林研一郎の「火の鳥」、これは素晴らしい演奏です。 


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