ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲の演奏

パトリツィア・コパチンスカヤ(2008)
CD(avex Classics AVCL-25478)

ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲集
1.ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op61
     (カデンツァ:ベートーヴェン)
2.ロマンス第2番ヘ長調Op50
3.ロマンス第1番ト長調Op40
4.ヴァイオリン協奏曲断章ハ長調WoO.5

  パトリツィア・コパチンスカヤ(ヴァイオリン)
  フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮
   シャンゼリゼ管弦楽団
    録音 2008年10月

 モルドヴァ出身のヴァイオリニスト、パトリツィア・コパチンスカヤのベートーヴェンです。
 ヴァイオリン協奏曲ニ長調はシャンゼリゼ管弦楽団に合わせてヴァイオリンの弦はガット弦にしての演奏です。響きは豪快ではありませんが古き時代のベートーヴェンが聞こえます。カデンツァはベートーヴェンのピアノ版カデンツァからコパチンスカヤがアレンジしたものでシュナイダーハンとは若干異なりますがほとんど変わりません。第2楽章は美しい響きを出しています。第3楽章では管楽器の独特の響きとヴァイオリンの2つのカデンツァが聞きものです。
 ロマンス第2番ヘ長調はベートーヴェンのロマンスの人気作品。コパチンスカヤのヴァイオリンはガット弦に苦労が伺えますが美しい響きで歌っています。ロマンス第1番も同様です。
 ヴァイオリン協奏曲断章ハ長調はベートーヴェンが20〜22歳の頃に書いた作品です。7分30秒の小品ですがベートーヴェンの作品の重厚な響きとヴァイオリンの美しい主題が交錯する名作です。


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