ブラームス/ヴァイオリン協奏曲の演奏

ジャニーヌ・ヤンセン(2015)
CD(DECCA 478 8412)

1.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
     (カデンツァ:ヨアヒム)
2.バルトーク/ヴァイオリン協奏曲第1番Sz.36

  ジャニーヌ・ヤンセン(ヴァイオリン)
  アントニオ・パッパーノ指揮
  聖チェチーリア音楽院管弦楽団(1)
  ロンドン交響楽団(2)
  録音 2015年2月21、23&24日(1)
      2014年8月26日(2)

 オランダ出身のヴァイオリニスト、ジャニーヌ・ヤンセンは1978年生まれ、14歳でデビューしています。
 ブラームスのヴァイオリン協奏曲はパッパーノと聖チェチーリア音楽院が作り出す音に支えられてヤンセンが歌います。このヴァイオリンは1727年製のストラディヴァリウスのバレールという名の楽器で大変魅力的な響きが聴かれます。繊細な響きのヴァイオリンと美しい響きのオーケストラが作り出すブラームスはまた魅力的です。カデンツァはヨアヒムのもので、これもまた見事な演奏で、研ぎ澄まされた音はまさにストラディヴァリウスらしい響きです。第2楽章はオーボエのソロ、そしてヴァイオリンとホルンの対話が大変感動的です。ヤンセンのヴァイオリンは表現力が豊かで素晴らしい演奏です。第3楽章は緊張感のあるヴァイオリンと重厚なオーケストラの響きが見事です。
 バルトークのヴァイオリン協奏曲第1番はバルトークが亡くなって1958年に発見された作品で1907〜8年に書かれていました。2つの楽章で20分ほどの作品です。第1楽章はオーケストラ、ヴァイオリン・ソロともにロマンティックな雰囲気が漂います。第2楽章はアレグロ・ジョコーソの速いテンポで勢いがあります。ヤンセンの抒情的なヴァイオリンも聴かれます。このアルバムはお勧めです。


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