「春の祭典」の演奏(ピアノ版)

マルタ・アルゲリッチ&ダニエル・バレンボイム(2014)
CD(DGG UCCG−1679)

2台のピアノのための作品集
1.モーツァルト/2台のピアノのためのソナタ
               ニ長調K448
2.シューベルト/創作主題による8つの変奏曲
              変イ長調D813
3.ストラヴィンスキー/バレエ「春の祭典」

  マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
  ダニエル・バレンボイム(ピアノ)
  録音2014年4月19日
  ベルリン、フィルハーモニー・ライヴ

 マルタ・アルゲリッチとダニエル・バレンボイムによる2台のピアノ・コンサートです。
 モーツァルトの「2台のピアノのためのソナタ」は3つの楽章で構成されています。第1楽章「アレグロ・コン・スピリット」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「モルト・アレグロ」になります。第1楽章から二人の息の合った素晴らしい演奏が繰り広げられています。第3楽章の速いテンポの演奏も見事な演奏です。さすがに素晴らしい演奏です。
 シューベルトの「創作主題による8つの変奏曲」は主題が演奏されて、次々と変奏曲が演奏されます。8つの変奏曲はシューベルトらしい美しさもある作品です。二人の息の合った演奏は素晴らしいです。

  ストラヴィンスキーの「春の祭典」は2台のピアノによる演奏です。冒頭のソロがきれいです。そして広がりのある序奏が素晴らしい響きです。奥行きや躍動感まで感じられます。「春のきざし」は音の流れが聞こえて楽しくなります。迫力のある演奏で思わず耳を傾けてしまいます。「誘拐」では圧倒的な音量で進みます。「春のロンド」は穏やかな部分と大音量の部分の差が聞き所です。凄いです。「敵対する町の遊び」は音の洪水になっていて、とても緊張感があります。オーケストラの音が聞こえてくるようです。「大地の踊り」は2台のピアノの大音響が素晴らしいです。 
 第2部の「序奏」はトレモロに乗った主題が美しい響きになっています。迫力もあります。「いけにえの賛美」は勢いに乗ったスリリングな演奏、圧倒的な響きです。「祖先の呼び出し」は低音のクレッシェンドに迫力があります。「祖先の儀式」ではピアノの緊張感、クライマックスの盛り上がりは素晴らしい。「いけにえの踊り」はグリッサンドが鮮やかで、リズムの変化、和音の連続と緊張の連続です。2台のピアノの迫力のある演奏には圧倒されます。最後の和音は見事でした。素晴らしい演奏です。


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