「春の祭典」の演奏(ピアノ版)

マルタ・アルゲリッチ&酒井 茜(2014)

CD(KING International KKC039)

1.ストラヴィンスキー/バレエ音楽「春の祭典」
               (2台のピアノ版)
2.プロコフィエフ/ピアノ・ソナタ第3番
                  イ短調 Op.28
3.   〃  /「ロメオとジュリエット」からの
              小品Op.75より
   1)「少女ジュリエット」
   2)「モンターギュー家とキャピュレット家」
   3)「マーキュシオ」
4.ラヴェル/酒井 茜編/マ・メール・ロワ
             (ピアノ独奏版)

 マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)(1)
 酒井 茜(ピアノ)(1〜4)
 録音 2014年6月10日ライヴ(1)
    ルガーノ、オーディトリウム・ステリオ・モーロ
    2015年2月21日
    キング、関口台第1スタジオ(2〜4)

 2014年6月に行われたルガーノ音楽祭から、マルタ・アルゲリッチと酒井 茜のピアノ・デュオによる「春の祭典」です。他は酒井 茜のソロ演奏です。
 ストラヴィンスキーの「春の祭典」は2台のピアノによる演奏です。冒頭のソロがきれいです。そして広がりのある序奏が素晴らしい響きです。木管が響く部分も見事なピアノ演奏です。「春のきざし」は音の流れが聞こえて楽しくなります。迫力のある演奏で思わず耳を傾けてしまいます。「誘拐」では圧倒的な音量で進みます。ホルンの強奏部分も見事な響きです。「春のロンド」は穏やかな部分と大音量の部分の差が聞き所です。凄いです。「敵対する町の遊び」は音の洪水になっていて、とても緊張感があります。素晴らしい響きです。オーケストラの音が聞こえてくるようです。「大地の踊り」は2台のピアノの大音響が素晴らしいです。
  第2部の「序奏」はトレモロに乗った主題が美しい響きになっています。迫力もあります。「乙女の神秘的な踊り」もきれいな演奏です。「いけにえの賛美」は勢いに乗ったスリリングな演奏、圧倒的な響きです。素晴らしい演奏です。「祖先の呼び出し」は低音のクレッシェンドに迫力があります。素晴らしい響きです。「祖先の儀式」ではピアノの緊張感、クライマックスの盛り上がりは素晴らしい響きです。「いけにえの踊り」はグリッサンドが鮮やかで、リズムの変化、和音の連続と緊張の連続です。2台のピアノの迫力のある演奏には圧倒されます。最後の和音は見事でした。素晴らしい演奏です。拍手喝采です。

 プロコフィエフのピアノ・ソナタ第3番イ短調は酒井 茜のピアノです。作品は単一楽章です。見事な演奏です。
 プロコフィエフの「ロメオとジュリエット」からの小品より「少女ジュリエット」「モンターギュー家とキャピュレット家」と「マーキュシオ」の3曲をピアノ演奏しています。迫力のあるきれいな演奏です。
 ラヴェルの「マ・メール・ロワ」は酒井茜の編曲によるピアノ独奏版です。「眠りの森の美女のパヴァーヌ」に始まります。きれいな演奏です。2曲目「親指小僧」、3曲目「女王の陶器人形レドロネット」もきれいな演奏です。迫力もあります。4曲目の「美女と野獣の対話」はきれいな演奏です。低音も良い響きです。5曲目「妖精の園」もきれいな演奏です。最後のグリッサンドは見事な響きです。酒井 茜のピアノは素晴らしいです。


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