惑星の演奏

ウラディミール・ユロフスキ/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(2009)
CD(LPO LPO−0047)

ホルスト/組曲「惑星」Op32
 1.火星 2.金星
 3.水星 4.木星
 5.土星 6.天王星
 7.海王星

 ウラディミール・ユロフスキ指揮
  ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
  ロンドン・フィルハーモニー合唱団(7)
   録音 2009年5月22日
  ロイヤル・フェスティバルホール・ライヴ

 ロンドン・フィル最新録音の「惑星」です。ユロフスキはモスクワに生まれソビエト崩壊後ドイツに渡りました。現在はロシア・ナショナルの首席客演指揮者です。
 「火星」は速いテンポのエネルギッシュな演奏、冒頭で弦楽のコル・レーニョが鮮やかに聞こえています。大変バランスのよい演奏です。金管の迫力は抜群です。気分爽快の「火星」です。「金星」は冒頭のホルン・ソロがきれいです。続く木管、弦楽の響き、ヴァイオリン・ソロと申し分ない演奏です。「水星」は速いテンポのスケルツォです。21世紀のロンドン・フィルは響きが変わってきましたが管楽器のうまさは変わりません。
 「木星」は速いテンポの演奏です。それだけにテンポの変化がわかりやすいです。第2主題のうまさ、第3主題のホルンの程よいテンポ、また第4主題「ジュピターの主題」はホルンと弦楽の融合が素晴らしいカンタービレです。「土星」の序奏は低弦の響き、ヴァイオリンとヴィオラの透明感のある響きと素晴らしい録音です。中間部のクライマックスでは鐘を抑え気味に鳴らしていますが迫力は十分です。
 「天王星」は冒頭金管の和音とティンパニの強打が見事です。管楽器と弦楽器の流れもよく、ホルンと弦楽の主題の美しさも素晴らしい。「海王星」はフルートの神秘的な響きが美しいです。木管楽器のアンサンブル、ハープとチェレスタの響きが素晴らしい。クラリネットの主題もきれいです。女声ヴォカリーズの美しい響きはハープにのって神秘的です。


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